2016年1月21日木曜日

日本画に使う絵の具

日本画は岩絵の具を使って麻紙(まし)や鳥の子紙、画仙紙、美濃紙などの和紙や絹などに描きます。紙に絵の具を定着させるために膠(にかわ)液に溶いて使います。

今日は日本画で使う岩絵の具などについて紹介します。岩絵の具といっても画材として使う場合にはさまざまあります。主なものをここに示します。

天然岩絵の具
天然にある鉱物からくだいてつくります。粒子の細かさによっても色の違いや使い方で表現法が違ってきます。重ね方や置き方によって、下地の色が混ざって見えたり、粒子の違いで様々な風合いになったり、多彩な表現が可能です。その点日本画の岩絵の具は奥が深いです。最も高価なものです。

新岩絵の具
天然の岩絵の具の中には手に入りにくい鉱物もあるため、ガラスを原料に陶磁器の釉薬のように変化させて砕いたものです。したがって色はさまざまで、釉薬と同じようなものなので色はとても安定なものです。

合成岩絵の具
方解石や水晶などを細かく粉末にして、化学的に色をつけたものです。化学的に合成された人工の色素ですので、それこそさまざまな色が存在します。上の岩絵の具と比べて安価なものが多いです。

水干絵の具
天然の原料を水で練って作った絵の具です。牡蠣の殻から作る胡粉も水干絵の具のひとつになります。一部に人工的に胡粉などに色をつけたものも同様に水干絵の具として売られている場合もあります。

金箔や銀箔など金属をうすくたたいて延ばしたものです。プラチナ箔もあります。

泥(でい)
金泥、銀泥などがあります。これは金属を粉末にしたものです。銀でできたものは時間がたつと空気中で酸化して黒くなっていきます。

顔彩(がんさい)
顔料にアラビアゴムを加えて固めたものを顔彩といいます。写生などでは持ち運びが容易なのでよく用いられます。水に溶くだけで使えます。

胡粉(ごふん)
上で触れましたが水干絵の具のひとつです。地塗りに使ったり、胡粉を下塗りした上に
岩絵の具を上塗りしたりして使います。胡粉を下塗りすることで、肌の表現などは際立った美しさが得られます。






吉祥 岩絵具30色セットNo.1
鳳凰 水干絵具24色セット
吉祥 角顔彩 上製 24色
日本画の描き方

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