2018年12月28日金曜日

日本の伝統的な色 (その2)

日本には周りの身近な自然から取り入れた伝統的な色がいくつかあります。どの色も落ち着きのあるいい色です。やはり日本の風土や自然に根付いて親しまれたものが多いのだと思います。

それではネット上でどれだけ再現できるかどうかわかりませんが、いくつか代表的な色について紹介したいと思います。「え~これ違うよ」という方もいらっしゃると思いますが、私の能力では画面上に表現できる精一杯です。どうかお許しを。鶯(うぐいす)色など表現できるものなのでしょうか。

こうして見ると、言葉の語感や音も美しいです。しかし文字の読みや書きも難しいものが多いですね。色の後ろの言葉はあくまでわたしの感想です。

茜(あかね)色:アカネの根で染色したときの色。ややしずんだ赤というところ。

藤(ふじ)色:藤の花の色。

瑠璃(るり)色:七宝のひとつで青いの宝石の色、紫色を帯びた藍色でしょうか。

茜色,藤色,瑠璃色


緋(ひ)色:濃い明るい赤のことです。濃い紅色。

蒲(かば)色:ガマ(蒲)の穂の色です。赤みを帯びた黄色です。

鶯(うぐいす)色:ウグイスの背中の色。緑に茶と黒を混色した感じ。うぐいす茶。
緋色,蒲色,うぐいす色


青竹(あおたけ)色:文字通り青い竹の色。

琥珀(こはく)色:木の樹脂が固まったものの色。紅茶の飴のような色。

萌黄(もえぎ)色:ネギの萌え出るような青と黄色の間。黄緑かな。
青竹色,琥珀色,もえぎ色


浅葱(あさぎ)色:うすいネギ、葱(き)の葉の色のこと。うすい藍色、水色のこと。

縹(はなだ)色:うすい藍色のこと。露草の異称が縹草なのでツユクサの花の色かな。

黄蘗(きはだ)色:ミカン科のキハダの樹皮で染めた色。鮮やかな黄色です。


浅葱色,はなだ色,きはだ色

2018年12月16日日曜日

色相環の練習問題

色相環について練習問題をつくりました。いま習っている人は復習に使ってみてください。

1.次の文の( )に適当な語句を入れよう。( )内に選択肢がある場合には正しいほうを選ぼう。

上の図のように、色を色相の違いで順番に(①三角 円)形に並べていくと、元の色に戻ってきます。いずれも(②無 有)彩色で色みの(③遠 近)い色どうしが隣り合っています。この色相の環(わ)のことを( ④ )といいます。

色相環をながめてみましょう。資料集などカラーのものを見ながら読んでいただけるとわかりやすいと思います。

例えば「赤」。この「赤」から円の中心を通って反対側には、何色がありますか?「( ⑤ )」です。そうですね。

このようにちょうど反対側にある色相のことを( ⑥ )色といいます。例えば「( ⑦ )」の補色は、「きみのだいだい」です。だいだいとはミカンの仲間で橙(だいだい)という果実があります。

まさにこの果実の色がだいだい色です。この「きみのだいだい」とは黄色みのあるだいだい色という意味です。

答え ①円 ②有 ③近 ④色相環 ⑤青緑 ⑥補 ⑦青 

2018年12月15日土曜日

イラストについて

言葉だけよりも絵や図を取り入れると、より効果的に考えや意図していることを人に伝えることができます。

そうやってとりいれた絵や図をイラストレーションといいます。イラストにはさまざまなものがあります。描き方や表現には、様々な技法が使われます。

これまで美術で習ってきたモダンテクニックやレタリング、構成美の要素などをとり入れて、目的にかなうイラストレーションにしてみましょう。

たとえば、本の表紙には多くの場合、さし絵があります。そこには様々なイラストレーションが描かれています。

本の場合には、その本に書かれた内容に関係するイラストレーションが使われることがあります。本をとる人が表紙でその本の内容に興味を示すことにつながります。

また、デパートの包装紙や手提げ袋なども様々なデザインのものがあります。中に入っている商品を引き立てる役割とともに、その商品を売る店のイメージを伝える役割もあります。

よくできたイラストレーションやデザインはその店のイメージや印象を引き立てる効果をもちます。


同じイラストレーションの対象でも表現法(技法、配色、画材、形のとり方など)によって、様々な表し方ができます。

2018年12月14日金曜日

レタリング練習問題3

文字のデザインのレタリングについての練習問題です。

1.次の問いに答えよう。

(1)文字をレタリングするうえで、ふさわしいものには○、そうでないもには✖をつけよう。
 ①( ) 明朝体の横書きには「うろこ」をつけます。

 ②( ) 明朝体の横の点画は細く描きます。

 ③( ) 公式の文書や目上の方向けの案内には、手書き風のフォントを使うといいです。

 ④( ) ゴシック体のほとんどすべての点画は同じ太さで描きます。

 ⑤( ) 「かな」は漢字に比べて少し大きく書くとバランスがとれる。

 ⑥( ) レタリングでは、「I」や「1」でもほかの文字と同じ間隔をとります。

 ⑦( ) 寄席や相撲の文字は、現代的な字体のフォントといえます。

 ⑧( ) 案内状やポスターの文字のサイズや太さには、同じもべつのを使ってメリハリを付けた方が、見やすいです。


答え(1)①○ ②○ ③○× ④○ ⑤× ⑥× ⑦× ⑧○

2018年12月10日月曜日

ドライポイントの練習問題

ドライポイントについて、期末テストがある場合には、しっかりおさらいしたあとに、理解できているか下の問題を解いてみましょう。

1.つぎの文の( )に適当な語句を入れよう。
版画には凸版と凹版があります。このうち( ① )版のドライポイントはじっくりつくることのできる版画の代表です。同じ凹版ではほかに( ② )という手法もありますが、薬品を使ったり手順が多かったりで少し難しめです。


その点、ドライポイントは( ③ )などのうすい板を先がとがった( ④ )で彫りそのまま版にするという簡便さがあります。

を使いますから非常に細かくそして表現力豊かに彫り上げることができます。彫ったところが輪郭線のように( ⑤ )く表現されます。

版ですから、彫った場所にインクが入ります。したがって彫っていないところは( ⑥ )く抜けるべき場所ですから、普通はしっかりふき取ってから彫った場所だけにインクが残るようにします。

そして紙とともに( ⑦ )機にかけて版を刷ります。刷る紙は湿らせておきインクを吸うようにしておき、プレス機にかけます。

彫る際の④の使い方にコツがあります。インクをしっかり彫った場所に入れるためにはニードルをしっかり( ⑧ )て使うようにします。


ドライポイントは版を直接彫りますので、( ⑨ )法といいます。( ⑩ )刷りをしてみて彫りが十分でないと感じた場合にはさらに版を彫り、もう一度インクをつけてプレス機にかけるようにします。⑩刷りのあとに行う本番の刷りの方を( ⑪ )刷りといいます。

答え ①凹 ②エッチング ③塩化ビニール ④ニードル ⑤黒 ⑥白 ⑦プレス ⑧立て ⑨直接 ⑩試し ⑪本 



ドライポイントは版を直接彫りますので、直接法といいます。彫りが十分でないと感じた場合にはさらに版を彫り、もう一度インクをつけてプレス機にかけるようにします。


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2018年12月8日土曜日

版画の練習問題

版画についての試験対策問題です。版画についてよく復習をしてから、確認のために以下の問題を解いてみてください。

1.次の文の( )に適語を入れよう。

版画には木を彫る( ① )画、塩化ビニル板をニードルで引っかいて描く( ② )、銅の板にグランドをかけてニードルなどでかき取り、現われた銅を腐食させる( ③ )の手法を用いた( ④ )画、水と油の反発を利用した平版の( ⑤ )、孔版の( ⑥ )など様々な技法があります。それぞれ特徴があり表現の幅も広いです。

その代表として木版画について紹介します。木版画は木の平たい板に( ⑦ )刀で彫って作ります。ふつうは( ⑧ )版として、高い部分である⑧の部分にインクや絵の具をつけて、紙を置き( ⑨ )でこすってインクや絵の具を移しとります。

答え ①木版 ②ドライポイント ③エッチング ④銅版 ⑤リトグラフ ⑥シルクスクリーン ⑦彫刻 ⑧凸 ⑨ばれん 

2.次の問いに答えよう。
(1)版画はいったん版を彫ると、インクをつけて何枚でも紙に刷ることができます。部分ごとに絵の具の色を変えて乾かしながら重ねて刷ることもできます。このいろいろな色を使って刷る版画の手法を何刷りといいますか。

(2)日本では江戸時代に浮世絵が版画で多色刷りの手法で刷られるようになりました。これを特に何といいますか。

(3)次の版木にする木の種類にはそれぞれ特徴があります。この中でとくに他と違って堅い材木はどれか。記号で答えよう。
 ①シナ ②ホオ ③カツラ ④サクラ

(4)版画の版木に使う木材のうち、①木口できった材木と、②板目で切った材木ではどちらが彫りやすいですか。

答え (1)多色刷り (2)錦絵(にしきえ) (3)④ (4)②

3.次の版画はそれぞれ陽刻と陰刻のどちらですか。

4.次の文の( )に適当な語句を入れよう。
単色の木版画の方法を説明します。テーマを決めたら( ① )絵を柔らかい鉛筆(4B程度)で描きます。裏返して( ② )木にこすりつけます。すると鉛筆で描いた①絵を版木に移し取ることができます。その絵に対して、黒く残す部分を( ③ )をします。このとき黒、白のバランスや、つながりを考えて③をします。

そして彫ったあとがわかりやすいように、全体に( ④ )を塗ります。その④の部分を彫っていきます。彫りがうまくいっているかどうかは、紙を重ねて、柔らかい鉛筆で紙の上からこすってみることで、ある程度判別できます。彫り終わったら、彫った木のかすをよくかたづけてから、版画を紙に刷る( ⑤ )の工程に入ります。

インクを( ⑥ )にまんべんなくつけたら②木に⑥を軽く転がし、凸部にまんべんなくインクをつけます。湿らせておいた紙の角を正確に見当に合わせて重ねます。上から( ⑦ )で刷り、中心から外側に向かってまんべんなく刷ります。刷りが薄い場合には一部を重ねたまま、紙を引き上げ、版木に⑥のインクをのせて( ⑧ )刷りしてもよいです。


答え ①下 ②版 ③墨入れ ④薄い墨 ⑤刷り ⑥ローラ ⑦ばれん ⑧2


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2018年12月4日火曜日

版画の練習問題(その2)

版画についてのリクエストが多いので練習問題をさらに作りました。

問1.次の文の( )に適当な語句を入れよう。

(1)版画の種類
a( ① )版…輪郭線の周囲を彫り、彫らなかった部分にインクをつけ、版画に刷ります。この方式の版画には木版画、ゴム、紙の版画によく使います。

b( ② )版…輪郭線の部分を彫刻刀で彫り、その部分にインクを付け、版画に刷ります。この方式の版画にはエッチングやドライポイントに使われます。

c( ③ )版…油と水が混ざらないことを利用します。油の部分にインクを付けて版にします。石版のリトグラフなどで用いられます。

d( ④ )版…版につくった穴よりインクをを通して版画とします。シルクスクリーンやステンシルで用いられる技法です。

答え ①凸 ②凹 ③平 ④孔  

問2.次の彫刻刀の名前を答えよう。
a)細かな線やしっかりした線を彫るときに使われます。刃がVの字になっています。
b)太くて柔らかい感じに彫れます。
c)ぼかしたり、かすれたりするような表現ができます。
d)細い線を彫るのに使われます。刃の先がとがっています。

答え (a)三角刀 (b)丸刀 (c)平刀 (d)切り出し

問3.次の文の( )に適当な語句を入れよう。

版木を彫っていくときには、きれいに彫れたかどうかチェックする方法があります。紙に鉛筆をこすりつけ、版木の模様を写し取り裏側から透かして見てみます。その様子からきれいに彫れたか、そして彫り残しなどがないか確認します。

( ① )刻:版画には輪郭線を残すようにして周りを彫っていく方法です。
( ② )刻:輪郭線を彫って周りを残す方法です。

陽刻は( ③ )い雰囲気になりやすく、陰刻は暗い様子になりやすいです。版木にインクをつけ、紙を重ねて紙の上からばれんを使って、紙の中心から円を描くように刷り、端に向かって四隅まできちんと刷っていきます。

答え ①陽 ②陰 ③明る