2018年4月27日金曜日

リノリウム板を使った版画

木版画は味があり、それはそれで捨てがたいです。しかし細かい細工はなかなか難しいです。そこでリノリウムの版画を使うようになりました。人によっては細かい表現には向かないと書かれている方もいますが、条件次第で結構細かく作ることができます。リノリウムの版画をリノカットというそうです。

大学時代はサークルの印章を作って使いました。全く支障なく使えました。3,4年使うとゴム印ほどではないですが、多少磨耗します。そして2030年すると柔軟性が減少し硬くなることがあります。冷暗所ではさらに長持ちするようで、未使用のものは15年経っていても支障なく使えました。

そして篆刻で印を石に彫る代わりにできます。アマチュアの人にとって印はそれほど使う頻度は高くありませんから、趣味で絵を描かれる、書をたしなまれる場合には、このリノリウムの印で十分かもしれません。リノリウム自体はカッターナイフでも削れますから、かなり細かい印や文字をするどく彫ることが可能です。ほとんど経費はかかりません。

リノリウムを印のサイズで彫り、なじみやすい四角の硬木の印を貼る面をしっかり平面に仕上げて、接着剤でくっつけます。しっかり押し付けておかないと印を押したときにむらが出てしまいます。

日本画を描かれる方から依頼されてリノリウムで作ってさしあげたことがあります。すごく扱いやすくて重宝してますというお返事をいただきました。

コツをひとつあげますと、インクのつく面を目の細かいサンドペーパーで、きずをつけてから彫り始めます。こうしておくと、あとでインクのなじみがよく明解に刷れます。


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